俺がお前の生きる理由。(仮題)
本当に申し訳なさそうにする葵が体を起こすのを手伝う。
ちょっと動くたびに痛そうに顔を歪める葵。
“大丈夫か“と声をかければ、“大丈夫です”と返ってくる。
大丈夫なわけがないのに。
こいつが何でも“大丈夫”って言って無理するのは、元々の性格なのか・・・
まぁ、母親がいなくなってからの環境が影響しているっていうのは言うまでもないけど。
「おい、楓。
お前、終わるまで後ろ向いてろ。」
「は?」
「レディーの気持ちが分からないやつだな。
見られてるの嫌に決まってるだろ?ねぇ、あおいちゃん。」
『・・・』
葵は無言で俯く。
ま、そりゃそうだよな。
はいはい、なんて後ろを向くと、ちょっと服捲るよーなんて声がする。
秋吉の“ここ痛い?”っていう質問に全部“大丈夫です”と答える葵。
ほんとかよと思いながらも診察が終わるのを待つ。