俺がお前の生きる理由。(仮題)
「いいか。これだけは覚えとけ。
お前はもう、あんなところに締め付けられる必要はないんだ。いいな?
それでも納得がいかないって言うんだったら、桐生の家で働けばいい。
どっちで働いたって同じことだろ?」
俺が金を出してそのまま、ということに葵が納得しないことは分かっていた。
だから、桐生家で働くことを条件にすれば葵も納得するだろう。
ほんとは別に働かなくてもいいんだけどな。
『どうして、私なんかに、そんな・・・』
「・・・なんでだろーな?」
優しくそう返すと、追求してこないのが葵らしい。
『あの、ありがとうございます。』
「ああ。」
『一生懸命働いて、一生を賭けてでもお金は必ず返します。』
頭を下げる葵の頬に触れ、顔を上げさせる。