森の人
「沢です」
「水は少量ですけど、沢があります。この沢伝いに行きましょう」

湿原から戻り、コウヘイの所へ行く拓也。

二人も拓也の後に続く。

「生き物なら必ず水を飲むはずです。ですからきっと、沢の近くに巣があるかもしれません」

「…」

コウヘイのその意見に、拓也を含め、全員が納得した。

「分かった」

そしてまた、拓也を先頭に歩き始めた。

地面は急な傾斜で、沢の水が、四人が進む方から、湿原に向かって流れている。

「苔で足元が滑りやすくなってるから気を付けるんだ」

一歩一歩、しっかりと踏みしめて歩く四人。

今までの平坦で神秘的な道とは違い、攻撃的なその道は、急加速で体力を奪っていく。
< 52 / 133 >

この作品をシェア

pagetop