森の人
「しかし、森の制裁を受けた者を、助けることは出来ない」
険しい表情になる森の番人の長。そして、
「森の儀式を行う」
と、集落中に聞こえるような、大きな声で言った。
「森の儀式?」
強ばる表情で尋ねる澤山。
「動き出した森を静める為の儀式じゃ」
「森の制裁を受けた者の傷を治し、生きたまま森に捧げるのじゃよ」
そう言いながら、テントに戻ろうとする森の番人の長。
「い、生け贄」
顔を凍り付かせ、澤山は呟いた。
「そ、そんな」
「お願いです。みんなを助けて下さい」
森の番人の長に詰め寄る澤山。
「そんなに仲間が大切か?」
立ち止まり、澤山に背を向けたまま、森の番人の長が聞く。
「はい」
勇ましく返事をする澤山。
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