ひとつ、ベッドの中
「んなこと気にすんなって」


気丈に言って、あたしの頭を撫でる。

ふわふわと。


「気にするよ……当たり前じゃん……」


凌ちゃんに何の落ち度もない。

この先も、平穏に付き合っていけるはずだった。


文化祭ではベストカップルにも選ばれて、香澄さんの言う通り、結婚だって夢じゃなかったかもしれない。



「それだけの関係だった…ってことだよ」

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