片思いの俺
スパン!
け、携帯がとんできた。
ギリギリのところで、止めたはいいものの、朝日出渚沙のひややかな目線にたえられない!
俺は受け止めた携帯で、気持ち顔を隠すようにした。
すると、朝日出渚沙は投げつけてきた携帯を俺の手からひったくって言った。
「朝日出でいい。でも仲良くする気は一切ないから、必要以上は話しかけないで」
言い終わると同時に、ガタッと勢い良く机を俺の机によせた。
そして何事もなかったように、また携帯を開けて授業を受け始めた。
俺、こいつは苦手なタイプだ。
でも悪いやつじゃないとは思う。
そんなことを考えながら、俺も教科書に目をおとした。