俺様ホストに愛されて
結局、リュウがあたしを解放してくれたのは朝方になってから。
どんだけ体力あんのよ‼
「わあ」
洗面所の鏡に映る自分の姿に、ちょっとだけびっくり。
予想はしてたけど、ここまでとは。
キスマークを、指でなぞる。
見える首筋に少ないからいいけど、鎖骨や胸元は首筋とは違って大量に付けられている。
今朝方までの情事の激しさを物語っているようで、途端に恥ずかしくなった。
シャワーを浴びてメイクして。
まだ寝てるリュウを起こさないように、静かに部屋を出た。
外はどんより曇り空。
降るかな……?
傘を取りに帰った方がいい?
「よろしければお使い下さい」
エントランス前で立ちすくむあたしに、フロントの赤坂さんが傘を勧めてくれた。
ジェントルマンで紳士的なその姿は、いつ見ても素敵。