長い夜の甘い罠【完】


これって…男の血?

それとも誰かの返り血?

まさかあの時、顔色が悪かったのは……出血していたせいもあったとか?

…もし怪我しているなら、手当てしなきゃダメよね。


「…救急箱あるのかしら」


救急箱くらいあるわよね。

って、まだ怪我と決まった訳じゃないけれど。


「…少しくらいなら良いか」


シャワーの音がする中、私は一応ノックをしてから浴室のドアを開き、中を覗いた。


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