長い夜の甘い罠【完】
悔しいけれど、身体は感じてしまうし彼の事を求めてしまう。今だってそう。
何度も植え付けられた快感を覚えているのか脳裏とは裏腹に身体は相手を欲し疼き始めている。
私は耳が弱い事を知っている為、執拗に食んだりキスを落としたりと攻め立てられる。
時には強く、時には優しく、強弱を付けながら再び耳から首筋を通りはだけられたバスローブから覗く肩や背へと唇を滑らされ、甘い快感に小さく吐息が漏れてしまう。
「相変わらず感じやすい奴」
「…貴方が執拗に触れるからじゃない」
身体は感じていても心は別ものだわ。