長い夜の甘い罠【完】
確かに彼の言う通り、身体は直ぐ反応して熱は増すばかり。けれど心はそうじゃない。
貴方は身も心も奪うと言ったけれど、そうはならないわ。心が動かされる事は絶対にない。
心が動くのは貴方の方よ。
「はぁ…ねぇ、前から抱いて……貴方の顔が見えないと不安だわ」
「…煽るな。手加減出来なくなっても良いのか?」
「…ええ構わない」
これも計画の内だと知らずに、身体を反転させられ対面した状態で表情を伺いながら幾度も啄む様に口付けを落とす貴方。