長い夜の甘い罠【完】
「…いいの?」
「当たり前だ」
「…後悔しない?」
「お前を手放す方が後悔するに決まってんだろーが」
「……有難う…有難う、隼人」
隼人は宥める様に私の背中をぽんぽんと優しく叩きながらぎゅっと強く抱き締める。
これで良いのよね。
お父さんもお母さんも逞も、皆、いつかはきっと祝福してくれるかな?
大丈夫よね、きっと、大丈夫。
「俺のマンションへ来るか、此処で一緒に住むか、どっちが良い?」
「…此処だと隼人の通勤が大変だわ」
「お前が住みたいなら構わない」
本当に優しいんだから。