長い夜の甘い罠【完】
息継ぎすらさせて貰えないキス。
苦しくて限界を迎え様とした時、唇が離れ銀糸が互いの唇を繋いだまま大きく息を吐き出した。
「はぁ…こんな…無理矢理…」
「…まだ序の口だ」
「……え」
男は私に股がったままスーツのジャケットを脱ぎ捨て、カッターシャツの第三ボタンまでを外す。
「…お前は誰のものか、先ずはこの身体からしっかり教え込まねぇとな」
「…もしかして妬いてるの?」
「…かもな」
いつも冷静沈着な男が嫉妬するなんて、冗談でしょう?