隣のぼーいふれんどサマ。


小学生のときのことだ。


下校の時間、ちょうど降り出した雨の中、あたしと俊哉がケンカしてた。


あたしが天気予報を無視し、傘を忘れていた。


そこで、一緒に帰る俊哉に傘を貸してほしいと頼んだんだ。


でも俊哉が「絶対嫌だ」と断ってきて・・・


「じゃあ、あたしはひとりで歩いて帰る」って言って、それから・・・。


どうしたんだっけ?


あたしは濡れないで帰ったんだ。


それだけは覚えてる。


誰かが迎えに来てくれていた━━━━


そんな気がしてならないのはなぜだろう。


だって、迎えに来てくれるような人はいない。


じゃあ、今もなお記憶の片隅に残っているこの傘の思い出は・・・?



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