初恋シグナル~再会は恋の合図~
なぜか辻村くんはなにも話さないし、私も何を話したらいいのか分からなくて。
保健室までの道のりが、ものすごく長く感じられた。
密着した心臓がいつもより早く脈打っていて。
なんか、緊張する…。
「失礼します……、って誰もいねぇのかよ」
保健室の前で私を床に下ろした辻村くんが保健室のドアを開けると、そこはシンと静まりかえっていて、本当に誰もいないようだった。
「ん」
「あ、ありがとう」
差し出された肩につかまって保健室の中に入り、椅子に腰かける。
「あー、今外にいるのか」
ドアの内側に張られたホワイトボードに、外の競技のために設置された簡易テントにいる旨が記されていた。
それを確認した辻村くんは、私のところに戻ってきて、向かいの椅子に腰かけた。