君でした。

 「お前のことずっと前から好きだった。」

強く抱きしめられる。
やっと状況が読みとれたあたしは、急にぽぉーと火が出るように熱くなる。

 「返事聞かせて…?」

あたしは大輔のこと好きなの?
まず気持ちを整理したい。
 「考えていいかな?」
 「うん。」
大輔はさっと鞄を持ち、じゃあな。と言って帰って行った。

中途半端な気持ちは相手に失礼だけど。でも、あの笑顔が頭に浮かぶ。

大輔のこと気になってるのかな…

自分でもよくわからない。
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