裏TABOO ~矢吹センセの場合~
「どうでもよくないから聞いてるのに、何も話さないならしょうがないだろ」
「司書さんのことだけですか?興味あるのって」
「…あのな」
攻撃的になった女には何を言っても無駄だ。
口先だけのセリフなんかもっと、心に届くわけがない。
「そうだって言わせたいんだろ?」
宥めることをさっさと放棄したオレは、更に怒りを煽ったようだ。
「でも彼女の方は先生だけじゃないみたいですね。興味があるの」
貶めようという魂胆がみえみえのネタ。
なのにまんまと引っ掛かり、「どういう意味だ?」と聞き返すオレに満足したのか、
「本人に聞いて下さい」
そう言って靴を履き、さっさと部屋を出て行った。