カゼヒキサン。
「瑞希、みーずーき。」

ゆっさゆさと、揺らされて目が覚める。

んー…、なんだよ、気持ちい夢みてたのに。


ふわっふわの羊…現実的じゃなくて、動物っていうより人形な触りごごちの羊に、ぎゅぅって抱きついてるの。



「家だよ。」

「あ、ほんとだー。」

「…いや、ほんとじゃなくて、家なんだってば。鍵は?」

「ハイ。」

ポッケから出して、ペイって投げる。

カシャンッ


地面に落ちる鍵。


「ったく!」

海斗は一旦あたしをおろして、鍵を拾ってカチャカチャやってドアを開ける。


「瑞希、運び方変える。かばん持ってろよ。」

といってあたしにあたしのカバンをもたせて



………姫抱っこした。


その時。

風邪のせいか海斗のせいか

心臓が、どくどくどくどくうるさくなった。


平然に家に入った海斗を

あたしはなにも言わずに少し見つめてみてた。
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