カゼヒキサン。
職員室に入って、滝川先生に早退表を渡した海斗。

についてくあたし。

「あー、若野がねぇ。バカは風邪ひかないんじゃないっけ。」

「俺もそう思ってたんだけどね、そうじゃないみたいよ、先生。」

「そうかー。ま、頑張れ。ボディガード。」

滝川先生に、ポン、と肩を叩かれる海斗。

「あ、そうそう…。」

海斗の耳元で、ボソボソってささやく先生。

「なっ…!」とびっくりする海斗。

相変わらず、頭ん中は『?』でいっぱいのあたし。

「あはは。大丈夫ですよせんせぇー!」

「若野。お前聞こえてたのか?」

「ぜーんぜん?」

「バーカ。」

「この前のテストは海斗の方が悪かったんだぞー。」

「うっせ、病人。」

頭をわしゃわしゃやられる。



「プッ…!」

先生がイヒイヒ笑う。

他の先生も、なぜかにこやか。


???

なんでだろ?
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