竜家の優雅で憂鬱な婚約者たち
ストライプ柄の白いシャツに紺のピンストライプ(幅1.5センチ)のスーツを着た青年は、目を見張るほど美しかった。
(ネクタイは明るいブルーの小紋柄で、彼もまたポケットチーフを当然のようにしている)
白い肌に茶色の瞳が印象的で、白目が美しい。髪は少し長めで、緩やかなウェーブがかかった髪が額に散らばっている。
その日本人離れした美貌は、エリに西洋画の貴婦人を連想させた。
は~……男の人だけど、美人さんだな……。
「勝手なことを! ユキが待てと言ったでしょう!」
「はあ? もう、散々待ったぜ、俺たち。待ちくたびれたっつーの。ユキ兄は慎重になりすぎなんだ。ぱぱーっと選ばせればいいだけだろ?」
「パパーっとって……カズサ。これはデリケートな問題です。いくら慎重にしたって、慎重すぎるということはありません」
「はぁ……ツキトは長男立てて、それで気持ちいいのかもしれないけどさ。俺はね、三番目だから、のんきに待ってなんかいられないんだよね」
「カズサ!」
どうやらこの二人は兄弟らしい。
兄のツキトに、弟のカズサ。
そして二人の上にもう一人、ユキと呼ばれる兄がいる。
まったく似てないけど……二人とも美形なのは間違いない。