竜家の優雅で憂鬱な婚約者たち
そばかすの残る色素の薄い肌。くるんとしたまつ毛。
似ているな。当然と言えば、当然だが……。
「ん……」
まぶたがピクピクと動く。
「起きたか」
雪光が声を掛けると、エリのまぶたが持ち上がった。
「――あ……」
涙の膜が張ったままの瞳は、すぐに雪光をとらえられなかったが、やや経って、ようやく自分を見下ろしている彼と目が合い、エリの瞳孔がかすかに閉じる。
「花沙」
雪光が振り返ると、花沙はチッと舌打ちをして「倒れるほどのことじゃないだろ……」と、忌々しげにつぶやく。
雪光は眉根を寄せたが何も言わない。月翔もだ。
「私……」
エリはぼうっと彼を見上げていたが、上半身を起こし頭を抱えた。
そっか……夢じゃないんだ……。