竜家の優雅で憂鬱な婚約者たち
「お待たせ!」
デニムとカットソーに着替え、慌ただしくメイクをしたたエリは、階段を駆け下り、玄関のエントランスのソファーに腰を下ろしていた花沙に声を掛ける。
「へー……。まあ、合格かな」
花沙の視線がエリの全身を行き来する。
まさに品定めする視線だ。
「え、ほんと? よかったー!」
花沙の合格の判断に、ホッと胸をなでおろすエリだったが、
「ちょっと、年下のキミに合格貰わなくちゃいけないって問題じゃない?」
と唇を尖らせた。
そう言う花沙もラフなコットンパンツにダンガリーシャツの袖をまくった姿という、ラフな装いなのだが、スタイルがいいとどんな格好もさまになるわけで。
羨ましいなぁと思いつつ、ソファーから立ち上がった花沙を見上げる。