幼馴染はアイドル!!

「キョロキョロされるとこっちも気が散るんだよね。」

「あ、ごめん。」

私はそろりそろりとテーブルの前に移動した。

ちらりと弟さんの方を見ると、手が動いていない。

なにかわからない問題でもあるのだろうか。

健君は私と同い年だから、中学校の問題だったらなにかアドバイスできるかもしれない。

そう思い、ちらっと問題を覗いてみる。

内容は数学らしい。

うーんと、ちょっとこれは難しいなぁ。

そんなことを考えていると、弟さんが後ろを向いた。

「うぇ!?」

どうやら近くに寄りすぎていたらしい。

弟さんが変な声を出す。

「う、後ろにたたないでよ。」

なんかこの台詞きいたことあるね。

「え、えっと、教えられるかなって思って。」

星の宮高校は私立だが、人気が高く、年々偏差値も高くなっている。

だから、少しだけ勉強には自信があるのだ。

「ちょっと、問題見して。」

「う、うん。」

方程式の応用問題だ。

私も何度か間違えたことがある。

「えっと、この問題は、ここをこういう風に展開して・・・。」

私はすらすらと数式を書いていく。

「この数がこっちに移動すると、きっとわかるはず!」

自信満々に私は弟さんの顔を見た。

すると、彼はそっぽを向いた。

「ありがとう、ございました。」

まるで負けを認めたように言う。

私はちょっとだけ気分がよかった。

へへー。

私だって先輩だしー。

はははー。

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