雨が降る日は誰か死ぬ
猿ぐつわを咬まされている女の子が、健作に気がついて何かを叫んだ。


猿ぐつわのために聞き取れないが、助けてと言っているのが分かる。


健作は急いで扉に向かうと、蹴破って女の子を助けようと思った。



「おい!」


突然大きな声が聞こえて、振り返ると幸兄ちゃんと、もう一人の男が、こっちに向かって走ってくるのが見えた。


マズい。見つかってしまった。



女の子を助けて、二人で反対側に逃げても、追いつかれるのは明らかである。


ましてや健作は、幸兄ちゃんに素性がばれているのだ。


健作は腹を括って対峙することにした。

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