雨が降る日は誰か死ぬ
「送っていくから乗って」


健作がそう言うと、トヨは一瞬『えっ』という顔をしてから「近いから大丈夫です」と笑顔で言った。


「何言ってるんだよ。危ないから送って行くって」



「でも……」


トヨは車内に知らない男が二人乗っていることが気になるようだった。


「いいから、ほら!」


健作はトヨの手を掴んで、半ば無理矢理、車に引っ張り込んだ。

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