嘘、鬼よ。
















京の町というのはやはりなんだか心地いい。


異質の私が心地いいなどと思ってはいけないのかもしれないが、なんだか落ち着くんだ。









しかし、

「………」


巡察は初めてだが、こんなに視線を集めるものなのだろうか…?




先程から、痛いほど町人の視線が刺さる。


それも余り良くないような雰囲気で…




「おい、沖田。
このような扱いはいつものことなのか?」



そう問いかけると、沖田は苦い笑みを見せる。



確かに様々な文献でも江戸の世ではあまり好かれていたとは、記されていない。
というか、嫌われていたが、こんなにもあからさまに蔑まれていたとは…






説は多々あるが、男所帯故に女の人気があったというのは、ガセネタか?













< 48 / 141 >

この作品をシェア

pagetop