世界が終わる時の景色
「…お嬢様、まだ残っていらっしゃいます」
「食欲がないのよ」
この頃の志乃は、あまり物を食べなくなった。
「ですが…」
「放っておいて。命令よ」
「……」
「命令」という言葉を使って、突き放す。
向けられる強気な視線も、以前に比べて覇気が無い。
ただでさえ細い体の線は、より華奢に。
このままでは、本当に倒れてしまう。
「篠山さん…」
「…夜中まで勉強してると思うんだ。
だから22時くらいに夜食持って行ってあげて。僕が作る」