謝罪【TABOO】

 という経緯の一夜の過ちが、キスした、という事実だけが彼氏の耳に入ってしまったらしい。

 ラルフローレンのカーディガンを正統派に着こなす彼氏は、この異様な雰囲気の中、震えが止まらなくなるほど魅惑的に微笑む。



「へえ、俺の前ではできないんだ?」


「でっ、できません! すみませんでした! 先輩っ、お、お、お許しください。もう二度と先輩様の彼女様には触れたりいたしませんですっ!」


 敬語が崩壊した後輩は、目の縁に涙をためると額をフローリングにこすりつけた。


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