【番外編】惑溺 SS集

私の耳のふちをリョウの唇がゆっくりとなぞりながら、低い声で冷たい言葉を投げかける。

「想像するだけで、鬱陶しくて吐き気がする」

「リョウ……」

耳朶を噛む唇が、耳の中をなぞる暖かい舌が、背中をなでる長い指が

「あ……、んんっ……」

容赦なく私の弱い部分を刺激して、ゆっくりと強引に理性を奪っていく。


「会社でもああやって、他の男に馴れ馴れしく話しかけられてんのかと思うと、耐えられない」

吐き捨てるように冷たく言いながら、与えられるもどかしく甘い快感。
もう考えることを放棄して、全てリョウに委ねたくなる。


もう、声を堪えることもできずに、乱れた呼吸を繰り返しながら少しうつろな瞳でリョウを見上げると

「こんな事で、いちいち苛立つ自分が、鬱陶しくて仕方ねぇ……」

リョウが微かに眉をひそめ、切なげな表情で小さく微笑んだ。

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