【番外編】惑溺 SS集
どうしてだろう。
そのリョウの表情が嬉しかった。
意地悪で冷たくて、あまり感情を表に出さないリョウが
こんなにわかりやすく嫉妬してくれた事が嬉しくて
どうしようもないくらい、愛しくて
分かりずらく不器用で
でも確かにそこにある愛を感じて……
私は両手をのばしてリョウの首にしがみついた。
「リョウ、もう嫉妬させるような事、しないから……」
乱れた呼吸のままでリョウの耳元で囁く。
「だから、私を信じて……」
肩で息をしながら、そう途切れ途切れにつぶやく私を見てリョウは静かに笑った。