【番外編】惑溺 SS集
 
「リョウ……」

「ん?」

唇は解放されたけど、体はまだ抱きしめられたまま。
リョウは私の体を腕の中に閉じ込めたまま、今度は唇を首筋にあてゆっくりと耳の方へと移動させていく。

「リョウ、酔ってるでしょ」

なんでリョウがこんなに甘い言葉を口にするのか。
なんでこんなに優しい目で私を見るのか。
ようやくわかった。

今日のリョウ、絶対酔ってる!

キスをした時に感じた、アルコールの香り。
とろんとした柔らかい表情。
すこし高めの体温。

なんか変だと思ったら、酔っぱらってるんだ。

「うん、ちょっと酔ってる」

リョウは私の言葉にくすくす笑いながら、耳たぶを軽く噛んだ。

「んっ……!ちょっと、リョウ……」

なんとか体をよじりながら、リョウの唇から逃げる。
< 125 / 148 >

この作品をシェア

pagetop