【番外編】惑溺 SS集
「左手の薬指には付けたくないんだ?」
私の右手の薬指を、リョウの長い指が付け根から指先までするりとなぞりまた指の股をくすぐる。
その刺激がくすぐったくてもどかしくて、思わず体をよじりながら
「付けたくないわけじゃなくて……、」
と言い訳をしようとすると、
「付けたくないわけじゃなくて?」
リョウは私を問い詰めながら、耳たぶを軽く噛んだ。
「っつ……!」
耳元でくすくすと笑いながら甘噛みする意地悪な唇。
「んんっ、だって……」
優しく耳を食んでいた唇が、私の言葉を促すようにどんどん荒っぽくなる。
それでなくても言いにくい事なのに、リョウがそうやって邪魔をするから思考が溶けて考えられなくなるじゃない。
かぷりと白い歯が私の耳に噛みつき、その中で舌が上下した。