【番外編】惑溺 SS集
リョウは自分が左手の薬指にはめてくれたのを覚えているの?
それとも覚えていなくて、勝手に左手に指輪をする私を面倒くさいっていってるの?
混乱で涙目になる私に、リョウは乱暴に腕を引き寄せて私を胸の中に抱きしめた。
ぎゅっ、と力いっぱい私の体を抱きしめる。
「黙って左手につけとけ、馬鹿」
ため息と一緒に耳元でそうつぶやく。
「リョウ……?」
ちゃんと酔っぱらってた時の事、覚えているの?
そう聞こうと思った私を黙らせるように、息もできないくらいきつく私の体を抱きしめる。
「二日酔いと自己嫌悪で最悪の気分……」
私の顔をその胸に押し付けるようにして抱きしめながら、リョウは不機嫌そうに言った。