【番外編】惑溺 SS集
リョウの言葉に一気に我にかえった。
慌ててリョウの肩越しに入口のドアを見ると、その私の動揺を楽しむようにリョウは微かに目を細める。
リョウの腕の中から出ようとした私の身体を、わざと焦らすように強い力で壁に押し付ける。
そうやって自由を奪いながら、さっき以上に煽情的な音をたてて私の胸元に唇を這わせた。
「ん、リョウ……!
ちょ、ちょっと待って!鍵閉めなきゃ!」
「お前がいきなり誘ってくるから悪いんだろ」
胸元に唇を這わせたまま、私をみつめる黒い瞳。
その肩越しに見える鍵の開いたままの扉。
どんどん乱されていく私。
「ん、でも……誰か来たら……」
「こんな時間に来るやつなんていねーよ」
「あ……」
ああ、だめだ。
私の中の理性が、リョウの与える甘い刺激に溶けだして、頭がおかしくなりそう……。