宝物〜絆〜
私と秀人の視線に気付いた立川と茜が振り返る。
「おっ、晃来た。俺ちょっと話して来るわ」
立川が勢いよく席を立った。
一応、秀人や私も一緒に話をするという事で、昼休みに屋上に呼ぶ事になっている。
「ねえ、美咲。まさか晃が何かしてきたとかじゃないよね?」
立川を見送った後、茜がポツリと呟いた。
茜はバカ西が私や秀人にキレてる事も何か企んでる事も知っていた。だから、この行動で気付く可能性もある訳か。
そもそも初めに教えてくれたのは茜だしな。尤も、そん時は立川の名前は入ってなかったけど。
「いや、大丈夫だよ。何もされてない」
私は茜に余計な心配をかけたくなくて、咄嗟に隠してしまう。
「本当に?」
茜は疑っているようで、私の顔を覗き込んだ後、秀人に視線を移した。それに応えるように秀人が口を開く。
「ああ、本当だよ」
秀人は私の気持ちを瞬時に察してくれたようで、何も言わなくても自然に話を合わせてくれた。
「ふーん。そっかぁ。なら良いんだけどさ」
茜はまだ疑いの眼差しを私たちに向けている。
「心配すんなって。本当、何もねえから大丈夫だよ」
私は安心させるために笑顔を向け、茜の頭をポフッと叩いた。
その後しばらく話していると、ホームルームが始まり、睡眠不足が溜まっていた私は午前中ずっと寝ていた。
「おっ、晃来た。俺ちょっと話して来るわ」
立川が勢いよく席を立った。
一応、秀人や私も一緒に話をするという事で、昼休みに屋上に呼ぶ事になっている。
「ねえ、美咲。まさか晃が何かしてきたとかじゃないよね?」
立川を見送った後、茜がポツリと呟いた。
茜はバカ西が私や秀人にキレてる事も何か企んでる事も知っていた。だから、この行動で気付く可能性もある訳か。
そもそも初めに教えてくれたのは茜だしな。尤も、そん時は立川の名前は入ってなかったけど。
「いや、大丈夫だよ。何もされてない」
私は茜に余計な心配をかけたくなくて、咄嗟に隠してしまう。
「本当に?」
茜は疑っているようで、私の顔を覗き込んだ後、秀人に視線を移した。それに応えるように秀人が口を開く。
「ああ、本当だよ」
秀人は私の気持ちを瞬時に察してくれたようで、何も言わなくても自然に話を合わせてくれた。
「ふーん。そっかぁ。なら良いんだけどさ」
茜はまだ疑いの眼差しを私たちに向けている。
「心配すんなって。本当、何もねえから大丈夫だよ」
私は安心させるために笑顔を向け、茜の頭をポフッと叩いた。
その後しばらく話していると、ホームルームが始まり、睡眠不足が溜まっていた私は午前中ずっと寝ていた。