BirthControl―女達の戦い―
指揮官はその無線を聞きながら、すばやく指示を出した。
〈指揮官から隊員へ告ぐ
人質の安否確認後、問題なければ人質を確保せよ〉
それを聞いて譲はいよいよだと思った。
いよいよ娘を助け出せるんだと……
まだ主犯格が捕まっていないとはいえ、早急に娘が助かるならそれに越したことはない。
譲はワゴン車のドアを開け、少しだけロッジの方に足を向ける。
乾いた冷たい空気が、譲の肌を刺した。
譲は体を両手で抱き締めながら、娘が助け出される様子を今か今かと待ち望んだ。
隊長の合図と共に、一斉に隊員達が突入する。
先ほど指揮官が言っていた大きなロッジから少し離れたロッジに隊員達が踏み込んだのが見えた。
それと同時に無線が聞こえてくる。
〈人質無事確保
繰り返す 人質無事確保
続いてこのまま外に救出する
残り2名は捕獲失敗〉
「失敗だと?
どういうことだ!」
思わず譲は声を荒げた。
〈指揮官から隊員へ告ぐ
人質の安否確認後、問題なければ人質を確保せよ〉
それを聞いて譲はいよいよだと思った。
いよいよ娘を助け出せるんだと……
まだ主犯格が捕まっていないとはいえ、早急に娘が助かるならそれに越したことはない。
譲はワゴン車のドアを開け、少しだけロッジの方に足を向ける。
乾いた冷たい空気が、譲の肌を刺した。
譲は体を両手で抱き締めながら、娘が助け出される様子を今か今かと待ち望んだ。
隊長の合図と共に、一斉に隊員達が突入する。
先ほど指揮官が言っていた大きなロッジから少し離れたロッジに隊員達が踏み込んだのが見えた。
それと同時に無線が聞こえてくる。
〈人質無事確保
繰り返す 人質無事確保
続いてこのまま外に救出する
残り2名は捕獲失敗〉
「失敗だと?
どういうことだ!」
思わず譲は声を荒げた。