BirthControl―女達の戦い―
遥香は俯きながら、未だ話すかどうか思案しているようだった。


ここまで言ってもなお、自分を巻き込ませまいと思ってくれているのが伝わってくる。


そんな強情な遥香だからこそ、住込みでここで働くことを決意したんだろうけれど……


「はるちゃん

ここまで事情を知ってるんだから、いまさら何聞いたって驚きゃしないよ?

あんたの私を巻き込みたくないって気持ちはありがたいけど、このまま知らされないからって、大人しくしてるつもりもないし……

どっちにしてももう巻き込まれてるんだから

さっきもそう言ったろ?」


遥香はようやく決意したのか、久枝の顔を真剣な眼差しで見つめた。


それから重い口をゆっくりと開く。


外にいる仲間がようやく政府を脅かすほどの情報を手に入れたこと……


それがこのOldHomeの秘密であること……


80歳以上の高齢者や体の不自由な者がここにいない理由……


丸山を通じて託されたもの……


全てを話し終えると、遥香は先程までよりも晴れやかな顔をしていた。


やはり一人きりで闘うのは辛かったのかもしれない。


そして共有する仲間がいることの心強さを実感したんだろう。


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