BirthControl―女達の戦い―
「はるちゃん、もし……
その話が本当だとしたら、私はあんたたちの役に立てるかもしれないよ?」


久枝がそう言うと、遥香は少しだけ不安気に瞳を揺らせた。


「久枝さん……?何をしようとしてるの?

お願いだから……変なこと考えないで?」


懇願するような悲痛な声でそう言った遥香も、久枝が何をしようとしているのか感づいたようだった。


「そんな風に言うってことは、はるちゃんだってその可能性を考えたってことなんだろ?

大丈夫、私を無駄に死なせないでおくれ?

あんたたちの役に立って死ねるなら本望なんだから」




――――――…
――――…
――…


ひんやりとした廊下を青柳の後についてゆっくりと歩いていく。


あの日、遥香を目撃したこの立入禁止区域のドアの向こう側に入るのは、初めてのことだった。


エレベーターは使わずに一階のフロアを奥へ奥へと進んでいく。


鎖で繋がれたりはしていないものの、死刑台に連行される囚人のような気分だ。


用意された真っ白な衣装を着せられ、足元はスリッパで構わないからと言われていた。


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