BirthControl―女達の戦い―
ポケットにしまってあった銃を取りだし構えると、ドアの横に背中をつけ一呼吸置いてから中に入った。
そこには一直線に続く廊下があり、ずっと先に見えるのは……
「――遥香!!」
要は弾かれたように走り出していた。
廊下の突き当たりにある部屋から見えるのは懐かしい顔をした戦友。
フラフラと色の無い顔でこちらに向かってくるところだった。
「遥香!!」
もう一度そう呼ぶと、虚ろな瞳が要の方にさ迷う。
そしてそれが要を捉えた瞬間、瞳に驚きの色が差した気がした。
「かな……めさん……?」
倒れそうになるのを、すんでのところで抱き止めると、遥香は悲しそうに笑った。
「来て……くれたんですね?
ありがとうございます……」
「大丈夫か?
青柳はどうした?」
「久枝さんを助けようと思って……
青柳の部屋から指紋を……採取しようと思ったんです
あの部屋の扉を開くには、指紋認証と暗証番号が必要だって梨央さんが……言ってたから……
青柳は目の前の久枝さんを乗せたカプセルを焼却しようとしてた……
だから……私……」
ハッとして奥を見ると、そこは全面がガラス張りになった何かを操作するための部屋だった。
そこには一直線に続く廊下があり、ずっと先に見えるのは……
「――遥香!!」
要は弾かれたように走り出していた。
廊下の突き当たりにある部屋から見えるのは懐かしい顔をした戦友。
フラフラと色の無い顔でこちらに向かってくるところだった。
「遥香!!」
もう一度そう呼ぶと、虚ろな瞳が要の方にさ迷う。
そしてそれが要を捉えた瞬間、瞳に驚きの色が差した気がした。
「かな……めさん……?」
倒れそうになるのを、すんでのところで抱き止めると、遥香は悲しそうに笑った。
「来て……くれたんですね?
ありがとうございます……」
「大丈夫か?
青柳はどうした?」
「久枝さんを助けようと思って……
青柳の部屋から指紋を……採取しようと思ったんです
あの部屋の扉を開くには、指紋認証と暗証番号が必要だって梨央さんが……言ってたから……
青柳は目の前の久枝さんを乗せたカプセルを焼却しようとしてた……
だから……私……」
ハッとして奥を見ると、そこは全面がガラス張りになった何かを操作するための部屋だった。