BirthControl―女達の戦い―
部屋の中には誰も見当たらなかった。


要が焦ったように辺りを見回すと、部屋の中にもうひとつドアがあるのを見つけた。


ドアを開け中を覗くと、丸山がカプセルの傍でなにやら様子を窺っている。


それが久枝の眠るカプセルだと、遥香は瞬時に悟った。


「丸山先生!」


そう叫びながら丸山に駆け寄っていく。


自分でも驚くほどふらふらだった足元はしっかりしていた。


支えていた要が驚いているのを尻目に、丸山の覗いているカプセルの傍へと急ぐ。


「はるちゃん、無事だったんだね?

良かった……」


丸山がそう言って安堵の溜め息を漏らす。


けれど遥香は丸山のそんな気持ちなどお構いなしに、恐る恐る聞いた。


「久枝さん……は?」


丸山はフッと優しく微笑むと、遥香の目をじっと見つめながら答えた。


「冷凍されているんだよ……

でもまだそんなに時間が経っていないから、もしかすると蘇生できるかもしれない」


絶望的だと思われていた久枝の命は、微かな光をまだ残していたらしい。


「ほんとに!?

久枝さん、助かるんですか?」


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