BirthControl―女達の戦い―
玄関で物音がした気がして急いでそちらに向かう。
玄関を開けて外に出ると母が車を出そうとしているところだった。
しのぶは急いで車に駆け寄ると、運転席の窓を叩いて母を呼んだ。
「お母さん!お母さん!」
すると母はしのぶに気づいて、窓を開けてこちらに顔を向けた。
「しのぶ……」
母は困ったような顔をして、それでも早く行かせてくれとでもいうような素振りを見せる。
「どこに行くつもりなの?
どうするつもり?」
父はともかく、母まで危険な目に合わせるわけにはいかない。
しのぶは懇願するような目で母を見つめると、必死に止めようとした。
けれど母の次の言葉でそれは無理なんだと気づかされる。
「あのカプセルに入ってた女の人……
冷凍されてるみたいだった……
早く処置しないと間に合わないかもしれない
お父さんはきっとあの中で何とかするはずだと思うけど、出てきた時のために、外で救急車を待機させておきたいの」
長年、父の傍で片腕として看護師をしていた母の判断は間違っちゃいないのだろう。
あの映像を見ただけで、ここまでの判断を下すほど母は冷静だったんだと、しのぶは驚いた。
玄関を開けて外に出ると母が車を出そうとしているところだった。
しのぶは急いで車に駆け寄ると、運転席の窓を叩いて母を呼んだ。
「お母さん!お母さん!」
すると母はしのぶに気づいて、窓を開けてこちらに顔を向けた。
「しのぶ……」
母は困ったような顔をして、それでも早く行かせてくれとでもいうような素振りを見せる。
「どこに行くつもりなの?
どうするつもり?」
父はともかく、母まで危険な目に合わせるわけにはいかない。
しのぶは懇願するような目で母を見つめると、必死に止めようとした。
けれど母の次の言葉でそれは無理なんだと気づかされる。
「あのカプセルに入ってた女の人……
冷凍されてるみたいだった……
早く処置しないと間に合わないかもしれない
お父さんはきっとあの中で何とかするはずだと思うけど、出てきた時のために、外で救急車を待機させておきたいの」
長年、父の傍で片腕として看護師をしていた母の判断は間違っちゃいないのだろう。
あの映像を見ただけで、ここまでの判断を下すほど母は冷静だったんだと、しのぶは驚いた。