Over Line~君と出会うために
「これが、俺のライブだってことは言ってない。俺が、REAL MODEのヴォーカルだってことも。言ってないけど……ここに来てって言って、チケットだけ渡して来た。俺が一番大切にしている場所だから、それを共有して欲しいって。さっき、栗ちゃんに座席を確認して来てもらったんだけど、来ているみたい。……あー、もう、俺、今にも心臓が口から飛び出そうな気分なんだけど」
「……お前、やっぱりアホだろう。思い切りすぎだ。来てくれなかったらどうするつもりだったんだ」
「彩は来るよ」
根拠もなくそういいきれば、沢口は本気で感心したらしい。ほお、と声を上げて、更にニヤニヤした。
「お前の純愛話はいつ聞いても面白いね」
「俺はさ、何も知らないまま決めて欲しくなかったんだ。ライブの俺を見ないで、判断して欲しくなかった。ライブの俺を見てから、決めて欲しかった。俺のライブを見て、俺が命懸けてる場所を見て、それでも彩が俺と付き合えないっていう結論を出すなら、嫌だけど諦める覚悟もできる。……でも」
と、貴樹は口角を上げ、ぐっと親指を突き出した。
「自信はある。俺のライブ見て惚れないなんて、女じゃないだろ」
「……ホント、ライブになると人が変わるな、お前は。いつものアホなオタクはどこに消えるんだか」
貴樹の自身満々の強気な台詞に、沢口は苦笑して肩をすくめた。
「ま、俺としては、一応、うまく行くことを祈っているよ」
「……さんきゅ」
そこで、ちょうどスタッフが呼びに来た。
「……お前、やっぱりアホだろう。思い切りすぎだ。来てくれなかったらどうするつもりだったんだ」
「彩は来るよ」
根拠もなくそういいきれば、沢口は本気で感心したらしい。ほお、と声を上げて、更にニヤニヤした。
「お前の純愛話はいつ聞いても面白いね」
「俺はさ、何も知らないまま決めて欲しくなかったんだ。ライブの俺を見ないで、判断して欲しくなかった。ライブの俺を見てから、決めて欲しかった。俺のライブを見て、俺が命懸けてる場所を見て、それでも彩が俺と付き合えないっていう結論を出すなら、嫌だけど諦める覚悟もできる。……でも」
と、貴樹は口角を上げ、ぐっと親指を突き出した。
「自信はある。俺のライブ見て惚れないなんて、女じゃないだろ」
「……ホント、ライブになると人が変わるな、お前は。いつものアホなオタクはどこに消えるんだか」
貴樹の自身満々の強気な台詞に、沢口は苦笑して肩をすくめた。
「ま、俺としては、一応、うまく行くことを祈っているよ」
「……さんきゅ」
そこで、ちょうどスタッフが呼びに来た。