Over Line~君と出会うために
アンコールまでの全てのプログラムが終了して、退場を促すアナウンスが流れてきても、彩はぼんやりと椅子に座り込んだままだった。ありえない、と思うのと、やっぱり、と思うのとが交互に頭の中を回っていて、うまく思考が整理できなかった。
動揺しているのだ、と思う。簡単に言ってしまえば、ステージにいる貴樹は別人のようで、不覚にもかっこいいとまで思ってしまった自分が恥ずかしかった。
今までに見てきた東城貴樹とは、全く別の顔。それでいて、確かに変わらない部分。ステージの彼も、いつも見せていた彼も、同じなのだと見せつけられた。
この次、どんな顔をして会えばいいのか、わからない。大体、こんな人気のあるアーティストだったことも知らなかったなんて、貴樹はどう思っていたのだろう。ほとんどの曲は知らなかったが、街中で耳にしたことのある曲も数曲混じっていた。でも、それだけだ。何しろ、それが誰が歌っているものかなんて、今まで気にしたこともなかったからだ。それを考えると、居た堪れなかった。
動揺しているのだ、と思う。簡単に言ってしまえば、ステージにいる貴樹は別人のようで、不覚にもかっこいいとまで思ってしまった自分が恥ずかしかった。
今までに見てきた東城貴樹とは、全く別の顔。それでいて、確かに変わらない部分。ステージの彼も、いつも見せていた彼も、同じなのだと見せつけられた。
この次、どんな顔をして会えばいいのか、わからない。大体、こんな人気のあるアーティストだったことも知らなかったなんて、貴樹はどう思っていたのだろう。ほとんどの曲は知らなかったが、街中で耳にしたことのある曲も数曲混じっていた。でも、それだけだ。何しろ、それが誰が歌っているものかなんて、今まで気にしたこともなかったからだ。それを考えると、居た堪れなかった。