理想の恋愛関係
「……あの……この前里桜さんに連絡したの。
優斗君の事が気になって仕方無くて……それで例の店に来て貰ったんだけど、その時里桜さんが初めてだって言ってたから……」


影で里桜さんと会った事を自分から白状する事になり、気まずさは最高潮になった。


優斗君は驚きの表情を浮かべている。


「……勝手な事してごめんなさい。
でもとにかく心配だったの」

「……」

「……里桜さんはいい人ね。嫌な顔しないで話を聞いてくれたし、少しだけ二ノ宮家の事情も話してくれたわ。
優斗君は今は大変な時だからって言ってたわ」

「里桜が……」

「里桜さんの話が無くても、約束だから私からは連絡しないつもりだったけど……この前彼女と居るのを見た時、私の心配すら余計な事だったと分かって……」

「……」

「このまま連絡も無く、優斗君とは疎遠になると思ってたから、電話を貰って驚いた。でも正式に別れを言われるんだろうと気付いたの」


私の話が終わっても、優斗君は黙ったままだったた。


正直、何を考えているのか分からない。


「……優斗君?」


恐る恐る呼びかけると、優斗君はハッとした顔をした。


「あ、すみません……ぼんやりして……」


優斗君の返事に、力が抜けた。


「……ぼんやりって……こんな時まで」


勇気を出して話したのに……。


ガックリとしていると、優斗君は決まりの悪そうな顔をして言った。



< 131 / 375 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop