理想の恋愛関係
「兄とはちゃんと話し合ったから、もう見合いを強要されたりはしないわ」

「そうか……」


優斗君は、それきり黙ってしまい見合いの件には触れて来なくなった。


理想としては、「もう浮気するなよ」くらい言って欲しかったけど、当然そんな台詞が出て来る訳もなく、あっさりと話題は変わっていった。


それでも他愛ない会話も、優斗君が相手だと楽しいし幸せを感じる。


気分良く話していると、優斗君は時計を見ながら言った。


「何か食べに行かないか? お礼にご馳走するよ」

「えっ? いいの?」


感激して私が言うと、優斗君は大袈裟だなと笑った。


「緑さんが好きそうな店を知ってるんだ」

「えっ? どんな店?」


ロマンチックな店だといい。


デート気分が盛り上がる様な……そんな事を考えてると、

「とにかく、量が多いんだ。絶対緑さんも満足すると思う」

優斗君は真剣な顔をして言い、私は微妙な気持ちで微笑んだ。
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