理想の恋愛関係
「意味がないとか……優斗君が決めないでよ。そんなの私がどう感じるかじゃない」


無駄でも何でも私は最後まで諦めたくないのに。


「……それは、そうだけど……」


優斗君は私の気持ちが理解出来るはずもなく困り切っている。

「優斗君約束してくれたでしょ? 私の気の済むように一月は付き合うって」


なんとか気持ちを変えて欲しくて、必死に言った。


「確かにそうだけど……でも一月で別れるとも約束したはずです。半月早まったところで何が変わるんですか? 結局同じ事でしょう?」

「それは……」

痛いところをつかれてしまい、私は口ごもった。


それでも、いつまでも黙ってる訳にもいかないし取り繕う事も出来なくて、正直な気持ちを言った。


「……一月の間頑張れば優斗君の気持ちも変わるかと思ったの……正直言うと別れる事なんて考えてなかった」

「えっ?!」


優斗君は驚きの声を上げ、私は気まずさでいっぱいになりながら言った。


「だって……一月の約束じゃ無かったら、優斗君は私と付き合ってくれなかったでしょ? あの時……再会した時、私の事すごく迷惑そうな顔で見てたもの……」


思い出すと悲しくなる。
< 84 / 375 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop