高校生ー揺れる関係ー
こんなに不機嫌になるのは、この間抜け顔で寝てる栄一をチラチラ見てる同世代の女の子2人組が居た。
しかも、その片方は頬を赤らめながら栄一を見て、隣の子にこそこそ話してた。
見るからに、悪い方じゃなく、明らかに声を掛けるか悩んでる様子。

(なんでこんな間抜け顔がモテてるんだよ!
うーん・・・腹立つ!)
と、なんか見てるだけで腹立つから、わたしは、栄一が座ってるベンチを通り過ぎて階段に座った。
座っても、ずっとイライラしてた。
しかも、目の前でキャッキャする女の子たちを見ても、余計にイライラしてた。

(はあぁーーーーー、うざいな。
早く声掛ければいいのに、イジイジしてもぉー!

どーせ、あいつは声掛けても、他の男みたいに喜ばないけど。)
と、腕を組み、じっと見てた。

(てか、なんで私がイライラしてるんだ。
栄一は、私の友達だし・・・あいつがどうなろうが私には関係ないじゃん。

なのに・・・なんで?)
と、急に顔の熱が急に上がり、蹲った。

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