高校生ー揺れる関係ー
「あら、怖いわー。

……………気色悪っ!!」

「自分で言ったんだろ。
なんだ、俺とお前というコンビは。」

「正常と異常。」

「あー、歩夢が異常で俺が正常なコンビだから、中和がとれてんのか。」

「逆だかんな。」

「いや、そこはお前に負ける。」

「いやいや、あなた様にはかないません。」

「は?」「あ゛?」
とお互い一歩も譲らず、この譲り合いを電車が来るまで続けてた。
だからか、通り過ぎる人たちからは笑われてた。
けど、そんなのお構いなしに言い争い。

結局、決着付かずに電車が来て、そこで終わった。
「恥ずかしかった。」
と、電車に乗って、冷静に考えると、かなりみっともないものを繰り広げてた。
で、それを見てた人からは嫌な視線が感じた。
栄一も私と同じ心境で顔を上げられずにいた。

そんな事して、乗り換えの駅までお互い微妙な距離を保ちつつ、電車に揺られてた。
で、しばらくした時、2人の女の子たちがこっちにやってきた。
「あ、あの?」

「「え?」」
「なんですか?」
「なんだよ?」

「さっき駅で喧嘩してた人たちですよね?」

「あ、はい。」

「あぁー良かった!」
「ほら言ったじゃん!」

「なんか用?」
「こら、栄一!
なんで喧嘩腰なのよ!
ごめんね。」

(あ、私たちより年下かな?
可愛い子たちだね。)

「あ、いえ、大丈夫ですよ。
てか、急に話しかけたのこっちですし。」

「ほら、そちらもそう言ってるし。」
「栄一、それ以上何も言うな。
理性が利かなくなって、今にも殴りそう。」

「ハハハハ(笑)
面白い方々ですね。」
「2人は夫婦ですか?
仲良いですね。」

「「は?
………ないないないない‼」」
< 363 / 379 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop