高校生ー揺れる関係ー

栄一は、入校許可をもらいにジムの人と話してる。
私は、その間玄関から見える銅像とか校庭を見てた。
（暇だな…。）
とほったらかされたから、ちょっと拗ねてます。

【ピタッ】
（つ、冷たッ！）
私の頬になにか冷たいものが当たった。
「何、ボケー　っとしてんだ。」
と、入校許可書の首掛けを片手に憎たらしい顔が後ろにいた。
「ほら、許可書。
首掛けとけ。」
と、頭の上に乗せられた。

「ん…。
はーい。」
と、私は素直に許可書を首にかけた。
そこから、なんか偉い先生が私たちを出迎えてきた。

「OBさんですか。
いやぁー、タイミングが悪かったですな。
今、ほとんどの部活動が試合やらで本校では活動してないんですよ。」

「いや、ただ教室とか見に来ただけですから。
また次回、部活は見に来ます。」

「そうですか。
でしたら、ご案内とかはいらないですかね。」

「お気持ちだけもらっときます。
じゃあ、俺たちはこれで。
帰る頃にまたお伺いしますので。」

「お待ちしてます。
ごゆっくり本校を回ってください。
私はこれで。」
と、偉い先生は何人かの先生を従えてどこかに消えていった。
私は、栄一と偉い先生が話してるとこをただ隣で聞いてた。

「栄一、あの人だれ？」

「校長。」

「へぇー、校長か。
校長?‼」

「うん、校長。
ほら、立ち話のせいで足が痛い。」

「なんでそんな冷静になれるの。
てか、なんで校長が来るの。」

「俺がここの卒業生だから。」

「会話が成り立ってない。
もういいよ。
ほら、行こ?
（これ以上話してたら、馬鹿になりそう。）」

「おー、まずは、先生に会いに行くか。」
と、栄一はキャラにもなく、ノリノリで職員室に突っ走っていった。