高校生ー揺れる関係ー
「先生お久しぶりです。」

「よう、栄一じゃないか。
相変わらず小さいな。」

「先生、それは教師が言っていい事なんですか？」

「在校生ならダメだが、栄一は卒業生だからいいんだ。」

「なんて理不尽な。
先生も相変わらずですな。」

「「ワハハハハハハッハ」」
と、栄一と中学の時の担任先生らしき人が楽しげに話してる。

（私…置いてけぼりやん。）

「そういえば、そこの栄一の彼女か？」
と、急に先生が私を見て、栄一の肩に腕をおいた。

（　栄一、完璧に肘置きになってる(笑)　）
「先生、冗談は勘弁してください。
誰がこんな女と付き合うか。」
「な?!」

「栄一、そんな言うな。
可愛い子じゃないか。」

「先生、とうとう目が腐りだしましたか。」

「でも、中学の頃の栄一じゃ考えられないことだろ。」

「そりゃあまぁ、中学は。」
「栄一、いったいどんな子だったの。」

「お、彼女さん知らないのか。
簡単に言えば、今の逆だと思うよ。
中学の頃だと、女と一緒なんて論外。」

「あのぉ…彼女じゃないんですよ。
まぁ、高校生デビューしたんですよ、この子。」
と、私も知らないうちになんでか会話に入って盛り上がった。
けど、先生は私のことずっと『彼女さん』と呼ばれてた。
栄一と私は、否定しても変えてくれないから諦めた。
それから、栄一の中学生の頃の珍事件やらいろいろ教えてもらった。
私は、それを聞きながら、ずっと笑ってた。
栄一は、話の内容によっては、すねたり、顔を真っ赤にしたりして、七変化してた。
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