高校生ー揺れる関係ー
そこから、校舎の中を回ることにした。

「でも、案外広いねー。
てか、栄一何組だったの?」

「ん?
3組。」

「なんて、無愛想な‼︎
なら、行くか。」

「嫌だ。」

「え⁈
なんでーほら、栄一もたまには初心に戻りな。」

「お前、誰だよ(笑)
てか、なんでいかなきゃ」

「記念、記念。
ほら、行こー。」
と、無理やり栄一を連れて行った。

そして、3年の階の廊下を小走りで3年3組の教室に飛び込んだ。
「到着―。」
と、栄一を前に放り投げた。
(あ、ヤバぁっ‼)

【バーン】
「いてぇー。」
栄一は、入ってすぐの机に思いっきり突進して、豪快にぶつかった。
そして、そのまま倒れ込んだ。

「おぉー栄一?!
ごめーん。」
と、すぐ駆け寄った。
そしたら、倒れてる机の中から、もぞもぞとして、出て来て・・・。
「馬鹿やろぉーーーーーーー!」

「ほぉーすいませーん。
つい手が滑ったというか。」
と、栄一に手を貸し、立たせた。
そしたら、私の手を借りて、不服な顔をしながら立った。
しかも、人の手を握り潰すかと思うくらい強く握ってきた。
(いてってって‼)
「あー痛かった。
お―懐かしいな。」
と、立ち上がって近くにある机に入り浸ってる。
「もしかして、栄一の席だった場所?」

「おう。
うわぁあーこの傷まだ残ってやがる。」

(あ、いいこと思いついた。)
と、私はいい事思いついて、教卓に立った。
「こら、栄一君。
着席したまえ。」
と、私は栄一に指をさした。
「え…なんだ、急に。
もしかして、歩夢先生か。」

「えっへん‼
ほらほら、座りなさい。」

「へいへい。
今回はなんの授業ですか?」

「特別授業です。」

「答えになってねぇぞ。」

「気にしなーい、気にしなーい。」
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